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| <リメイクのファルコム> 10年前、その独特のシステムと数々の追加シナリオで一斉を風靡した「ソーサリアン」のリメイク版。しかし、日本ファルコムの移植作らしく、基本的な部分こそ忠実に移植されているものの、痒いところには手が届く、非常にレベルの高いリメイクでした。 <FM音源のBGMに感動> まず驚いたのがBGM。10年前当時のFM音源を忠実に再現しているのです。このソーサリアンは、短編シナリオ15本から構成されていますが、すべてのシナリオに素晴らしい曲が提供されており、そのBGMがこのゲームの特徴の一つとされていました。今回のリメイクにあたっては、全部の曲をアレンジする事も当然可能だったのでしょうが、あえて原音そのままで使ってきました。個人的にはこれは成功だと思います。この「ソーサリアンオリジナル」を購入する人は、そのほとんどが、以前の「ソーサリアン」のプレイ経験がある人でしょう。彼らが求めるのは「遊びやすく」しかし「変に手を加えていない」リメイクだと思うのです。音楽について言えば、元から良い曲だったのだから、変に手を加えず、そのままにして当時を思い出してもらおうというファルコムの移植方針はその購入層に合った考えではないでしょうか。 |
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<控えめな変更に押さえたグラフィック> 加えてグラフィックスもイース等の他のファルコムのリメイク作品とは対照的に、原作の雰囲気を重視した(今となっては)簡素なイメージになっています。これもBGMと同様の理由によるものでしょう。まさに「リメイクされたオリジナル」という印象で、出来としては十分満足できるものでした。ただ、プレイヤーのホームグラウンドであるペンタウァのグラフィックはかなり美しいものに改善され、シナリオマップでも、さりげない部分で多重スクロールや、シナリオの進行度合いによって変化する背景などが導入され、単なるベタ移植にはならない工夫が見られます。この、オリジナル部分とリメイク部分の配分が絶妙で、プレイヤーに変な違和感を持たせることはありません。 <プレイアビリティの向上も手抜かりなし> そういった以前のままの要素がある一方で大幅に変更が加えられている部分もあります。この変更部分は基本的には、「手間を省く」ことを重視して行われているように思われます。何回も掛け合わせなければならなかった魔法を一気に掛けられるようにしたり、何年もかかっていた修行を1年で終わらせるようにしたりするなど、10年前の当時は、やや時間を掛けさせられていたところを一気に削ったという印象です。 また、シナリオも無意味に複雑な部分は削られているようですが、これも「展開を知っている」10年前のゲームをやっている層のプレイアビリティーを考えてのことなのでしょう。一部違和感を覚える部分もありますが、この変更のおかげで、ゲームのシステム的にイライラさせられる部分はほとんど無くなっていたのは確かです。 |
| <一見さんお断りの功罪> 上記のような視点に立った移植であるため、初めてソーサリアンをやってみようという人にとって、違和感なく楽しんでもらうための追加要素というものはほとんどありません。そのため、システム部分などは10年前のものがそのまま用いられているわけであり、そういう観点からすると、古臭さはぬぐいきれないのですが、それは仕方の無いところでしょう。むしろ、その古臭さを求める人が購入者の大半だと思われますので、これも欠点というよりは特徴になってしまうのかも知れません。 そういった意味では、初心者お断りの部分もありますが、「ソーサリアン」を目的として購入した人には十分満足できるレベルのリメイク作品といえるでしょう。 |
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