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シェンムー II

機種 メーカー 発売日
DC セガ 01/09/06

レビュー日 レビュー時の状況 日記(ネタバレ注意)
01/10/28 クリア(1周) シェンムーII
シェンムーシリーズ
シェンムー 一章 横須賀

<前作の弱点を克服>
 いよいよ、舞台を香港に移し、「ここからが本番!」という感じのシェンムーII。
 前作「一章 横須賀」は、主人公の行動範囲がかなり狭く、お使いイベントが中心だったため、やや単調な仕上がりでした。しかし、ゲームシステム面で、存在感のある町の風景、様々なミニゲーム、登場人物たちの細かい設定など、大作の片鱗も垣間見ることのできる作品でもありました。
 そして今作。これは期待をいい意味で裏切られました。
 前作で物足りなかったストーリー・舞台の狭さを完全に克服し、本来シェンムーというゲームに期待されていたものを、まさに体現したといって良い完成度を誇る作品となっているのです。
<魔都九龍を再現>
 IIの舞台となるのは、香港、九龍、桂林という中国南部の三地域ですが、最大の見せ場はやはり九龍でしょう。個人的には、一章発売前に公開されていたこの九龍の画像を見てシェンムーを買おうと思っていたほどで、この舞台に対する期待は高かったわけですが、見事にその期待に応えてくれています。
 現実の九龍城とはやや外見が異なるものの、雰囲気は正に期待したとおり。林立し、密着しているビル群、多くの人々がすれ違う雑踏と廃墟が背中あわせに存在する街。ビルの中でも突如登場する商店街などが、詳細に描きこまれた3Dグラフィックによって圧倒的な存在感を感じさせます。これは、街の中を歩いているだけでも十分楽しめる出来です。
 また、香港のネオン街やスラム街など、九龍以外の地域でもDCの性能を存分に発揮したグラフィックをふんだんに用いており、その迫力には、ただ感嘆するばかりです。
 ストーリー的にも、お使いイベントっぽさは残るものの、一章で謎のまま残された伏線が次第に明らかにされ、また、魅力的な登場人物が次々登場することもあり、飽きさせない展開でした。
 また、一章の時のように、妙に緊迫した話の展開によって気分的に急かされることもなく、その気になればいくらでも香港、九龍の街を歩き回れる雰囲気も良かったですね。
<桂林もまた別の面白さ>
 この作品は、九龍までで完結しても問題がないほどの出来栄えだったのですが、ヒロインであるところの莎花を登場させるためか、最後に桂林編もついてきていました。ここでは、それまでのビルに取り囲まれた都市とは様相を一変させ、大自然のなかに放りだされます。話は完全に一本道のような印象を受けますが、これはこれで新鮮でした。それまでずっとビルに囲まれた建物の中を歩き回ってきただけに、山野の中にいる自分が妙に開放的な気分になってしまうのです。
 また、満を持して登場したヒロイン莎花との交流も、たっぷり時間をかけて丁寧に語られ、ここの部分でも、これまでとは違う会話メインの面白さがありました。

<期待を超える完成度>
 正直言って、一章をやったときは、そのシステムの可能性の高さは感じたものの、その続編にあたるこの「II」が、ここまで完成度の高い作品に仕上がるとは思っても見ませんでした。
 舞台装置、ストーリー、より道の楽しさなど、様々な要素が一章に比べて格段にパワーアップしており、現時点でのアドベンチャーゲームとしての頂点を占める一本であると言っても過言ではありません。当然検討されているであろう、次回作への期待も、一章のとき以上に大きくなってしまう、それだけの内容を持った作品でした。