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| <シリーズを重ねることの良し悪し> この「幻想水滸伝」シリーズは、スタートしたときはかなり地味な作品だったと思います。PSとSSがゲーム業界の主役となり、ポリゴンキャラ全盛の時代に、ファミコンに回帰したかのようなあっさりした画面演出。ゲームシステムもかなりシンプルになってたと記憶しています。 それがいつの間にやら、メジャーなRPGシリーズの一つになってしまいました。それだけの魅力をもった作品だということなのでしょう。その魅力には二つの側面があり、108人の英雄が織り成す壮大な英雄譚を描いたストーリーが一つ。そして、システムがシンプルであるがゆえに間口の広いゲームとなったことが一つ、と思っています。 そして、シリーズを重ねるに従って、ストーリーはよりスケールが大きくなり、ゲームシステムは複雑になっていきました。それは、良い点もあれば、悪い点もあります。 |
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<複雑・高度化したシステム> まずはゲームシステムの方から。 「3」のシステム面の特徴は二つ。3D化されたグラフィックと、「スキル」に代表される複雑化したキャラクター育成システムです。 グラフィックについては、あまり前向きな評価は出来ません。表現力は確かに向上し、表情豊かなデフォルメキャラは魅力的ではあるのですが、いかんせん、操作性、特に通常の移動シーンの不便さは、かつてシンプルさを売りにしていた「幻想水滸伝」らしからぬ出来栄えでした。ゲーム終盤になってもこの独特の操作感覚にはなかなか慣れず、思った方向に移動できない、ということもしばしば。 キャラクター育成については、スキルというシステムにより、キャラ育成が複雑化。これもかつて「幻想水滸伝」の売りであった、シンプルかつお手軽なキャラクター育成からは離れたものでした。ただ、こちらについては、個々のキャラクターの把握が面倒という欠点がある一方、成長のさせがいはある、という長所も併せ持っており、単純に良い悪いが定めにくい点でもあります。 キャラクターシステムの複雑化により、戦闘もやや複雑になり、従来作品にあった軽快なテンポは失われているように思います。それでも、最近の演出過剰気味の他のRPGと比較すれば、十分シンプルでとっつきやすいものだとは思うのですが。 |
| <トリニティサイトシステムは微妙な完成度> ストーリーは、基本的には従来の路線を引き継ぎ、壮大なバックグラウンドのもとに展開していきます。特に今回は、複数の主人公を配置し、それぞれの視点から、作品の舞台であるグラスランドの戦いを体験させる、という、トリニティサイトシステムを採用しており、ストーリーに厚みを持たせようとしています。 しかし、このトリニティサイトが微妙な完成度です。一つの事件を複数の視点から見るということは、その都度、ある事件について新たな発見ができ、ストーリーに深みが出る一方、何度も同じシーンを見ることとなるため、やや展開が単調になるきらいがありました。何度も同じイベントを繰り返す結果、プレイヤーには絶対的な時間の推移が感じられず、物語世界の背景が壮大な割には、実際に引き起こされる事件が妙にこじんまりとしてしまい、やや消化不良になってしまった事実は否めません。 <過渡期的作品?> こう書いてきていると、欠点ばかりのようですが、ゲームの展開そのものは良好なテンポを維持していますし、シリーズおなじみの「本拠地システム」により、仲間が増えていくたびに城を大きく成長させる楽しさや、数々のやりこみ要素は従来のシリーズに比べて格段に向上しており、サービス精神あふれる内容にはなっています。 どちらかというと、「幻想水滸伝」シリーズの伝統をある程度大胆に切捨て、新たな展開を模索している、過渡期的な作品と言うことも出来るかもしれません。 ストーリー的には続編への伏線にはこと欠かないシリーズであり、当然「4」も出ると思います。そのとき、この作品で試みられた数々の修正が結実するのではないか。そういうこの「3」単体だけでは図りきれない、シリーズものならではの楽しみも内包している作品ではなかったかと思います。 |
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