トップへ戻る
「ゲームレビュー」インデックスへ戻る
ガンパレードマーチ

機種 メーカー 発売日
PS SCE 00/09/28

レビュー日 レビュー時の状況 日記(ネタバレ注意)
2001/7/23 4週目途中 ガンパレード マーチ

<珍しく口コミで売れたゲーム>
 発売当初はほとんど注目されてなかったのに、じわじわと評判が評判を呼んで、2000年のベストゲームの一つとまでに言われるようになった異色の作品。タイプ分けをするなら、ADV+SLGゲームということになると思いますが、学園生活を過ごすADVパート、幻獣との戦闘であるSLGパートともに、他の同種作品とは一線を画する独自性をもってます。
 そのADVパートとSLGパート。どちらが、よりこのゲームの特徴を表しているかと言えば、ADVモードになるでしょう。
<自由度は高いが敷居も高いAVGパート>
 幻獣が跋扈するパラレルワールドの現代日本。猛攻をかけるその幻獣の進撃をくい止めるべく前線に送られた学兵たちの日常を描いているのがADVモードのバックグラウンド。
しかし、そのシステムは一言ではちょっと表現しにくい内容になっています。基本は、同じクラスメイトたちと話をすることで、様々なコマンドを教えてもらったり、戦闘に備えて訓練したりするのですが、「今、何をすればいいか」をゲームの過程で指示されることはあまりありません。やってみたいことをやってみろ、という感じ。この点をもって、「自由度が非常に高い」と評価することもできるでしょう。
 ただ、その「何が出来るか」を理解するために、最初の1周をほぼ丸ごとを費やしてしまう、というのはややキツイ。本格的にゲームを楽しむのは一度エンディングに到達した後の2周目以降ということになる。そういう意味では、非常に時間的にも重いゲームということになります。1周目やっただけでは「このゲームは結局何だったのだ」という印象を残すだけに終わりかねません。この辺は、ゲームとして面白い要素を持ちながらそれを消化し切れていない、やや未完成な印象を感じさせる出来になってしまっています。
<戦争を上手く表現したSLGパート>
 一方のSLGモード。完成度という側面では、こちらの方はなかなかの出来栄えと言えるでしょう。敵味方何十というユニットが入り乱れる中、プレイヤーが操作できるのは基本的に主人公の1ユニットのみ。
 このシステムが、大規模戦闘の中での一兵卒、というゲーム上のプレイヤーの立場を上手く表現しています。いくら自分が敵を倒しまくっても、部隊として敗北してしまっては何の意味もない、逆に自分を犠牲にして部隊を勝利に導くことも出来る。そういった、単に突き進むだけではない「戦争」ならではの駆け引きを楽しめるのです。
 ともすれば、グラフィックにチープな印象を受けがちですが、むしろこのフレーム主体の画面構成が戦場の生臭さを消し去ってしまい、純粋に「ゲーム」としての戦争を表現できており、このゲームには合っているのかな、という気はします。

<やや調整不足か>
 ストーリーや設定面で、2,3周しただけではすべて把握しきれない構成をしており、それなりに奥の深さも感じることはできます。しかし、要素を色々詰め込みすぎた故にか、かなりゲーム進行が遅く、2周目、3周目(それがいわば「本番」なのですが)をやろうという気はなかなか起こりにくい面があることも否めません。もうちょっとその辺の「取っつきやすさ」を調整すれば、更に面白いゲームになったのでは。そういう意味では、このゲームを踏まえた次に出てくるゲーム(それが同じ製作会社とは限りませんが)が楽しみではあります。